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  • Yuya Koike

【都市整備】集中豪雨による内水浸水への具体的な対策を。

 気象庁の「大雨や猛暑日などのこれまでの変化」によると、2019年時点でさえ1時間50ミリ以上という豪雨の発生回数は、明らかに増加しており、直近10年間の発生回数は過去10年間と比べても1.4倍となっています。ちなみに1時間の雨量50ミリの雨となると、水しぶきで視界が悪くなり自動車の運転は危険になり、地下街への浸水やマンホールからの水の噴出、あるいは土石流の発生等の危険性が高まるレベルとなります。


 本市愛宕の上尾陸橋交差点でも、内水により道路が冠水している箇所があります。今後日本GLPが稼働し始め大型トラックの運行が増加した際、水撥ねによる被害が発生する可能性もあります。

直近の豪雨によって、今まで発生しなかった場所でも起こっている可能性があり、特に、市街地においては自動車・自転車の走行時に交通防犯上の懸念も考えらえることから対策が必要です。


 内水による道路浸水は、道路側溝や管渠の排水機能を上回る雨量により発生するものです。直近の豪雨では、上尾小学校の正門前や周辺の一方通行道路で排水が追いついておらず冠水している場所があります。児童・生徒の下校時に水撥ねによる被害や車が冠水箇所を避けて蛇行運転を行うことによる接触事故リスクもあると考えます。

 内水による冠水を予防するために住民も行える対策として、側溝の清掃があります。下流域の住宅街の清掃や汚泥の回収は市が毎年3400万円程度の予算をつけて行っていますが、それ以外の市道の側溝清掃や管理は、原則として近隣住民が行うこととなっています。


 市に確認したところ、定期的に清掃を行っている地区とそうでない地区が分かれており、この清掃に関する方法等の周知は行っていないとのことでした。そのため、WEBで24時間365日相談が可能な「道路等損傷通報システム」の活用や行政への相談方法を含めた詳細について発信いただくことを要望し、HPやチラシによる発信を検討いただくこととなりました。

 

 また、落葉があるこれからの季節は、管理の行き届きにくい「空家周辺」や、児童・生徒への影響がある可能性が高い「学校周辺」については、行政サイドから積極的に点検を行っていただくことも要望しました。


 市側は「基本的には住民から連絡をいただいてから対応する」といった、かなり受け身なスタンスのため現時点では住民主体で側溝を管理していかなければなりません。また、道路側溝・管渠については、清掃事業の予算執行率が毎年75%程度と低いことから、より計画的に対応できる余地もあります。全ての道路側溝を市で点検することは難しいですが、学校や空家周辺等の地域については点検の優先度をあげるといった工夫も可能かと考えられます。交通事故予防の観点からも、市民と行政が協力し合い安全な道路環境維持に努められる取り組みについて、今後も目を向けていきたいと思います。

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