【視察レポート】災害への備え!実大三次元震動破壊実験施設「E-ディフェンス」
- Yuya Koike
- 1 時間前
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災害時を想定し、実物大の建物を揺らし、命を守る技術を検証
防災科学技術研究所「E-ディフェンス」を視察
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令和8年7月28日、兵庫県三木市にある国立研究開発法人防災科学技術研究所の「E-ディフェンス」を視察しました。
E-ディフェンスは、正式名称を「実大三次元震動破壊実験施設」といい、実物大の建物や構造物を巨大な震動台に載せ、実際の災害(大地震)と同規模の揺れを前後・左右・上下の三方向から再現できる、世界最大級の実験施設です。
「壊れるか」だけでなく「どこから、どのように壊れるか」
この施設の大きな特徴は、縮小模型ではなく、原寸大の建物を用いて実験できることです。
建物に強い揺れを与え、「倒壊するかどうか」を確認するだけではありません。柱や梁、壁、接合部分などのうち、どこに最初の損傷が生じ、どのような順序で被害が広がり、最終的に破壊へ至るのかを詳細に計測・分析しています。
こうして得られた実験結果は、住宅やマンション、学校、病院、橋梁などの耐震性能の向上や、耐震補強技術、建築基準の検討などに活用されています。
震動台は20メートル×15メートル、最大1,200トンの構造物を搭載でき、実験棟には実物大の中層建築物を設置できるだけの巨大な空間が広がっています。実際に施設内に立つと、そのスケールの大きさと、地震被害を科学的に解明しようとする研究の迫力を肌で感じました。

過去の災害を教訓に進化する研究施設
E-ディフェンスでは、阪神・淡路大震災や東日本大震災、平成28年熊本地震など、過去の大規模災害から得られた知見を研究に反映しています。
地震の揺れ方は一様ではありません。短く激しい揺れだけでなく、ゆっくりと大きく揺れ続ける長周期地震動や、短期間に繰り返し大きな揺れが発生する地震など、さまざまな状況を想定しなければなりません。
施設では、こうした揺れをより正確に再現するため、油圧設備をはじめとする実験装置の点検・改良を重ね、耐震技術のさらなる高度化に取り組んでいるとのことでした。
視察の日に発生した熊本県の地震
奇しくも視察を行った7月28日、熊本県では最大震度7を観測する大規模な地震が発生しました。その後も被害の全容把握や救助・復旧活動が続いています。
地震災害を再現し、建物が壊れる過程を研究する施設を視察した日に、現実の災害が発生したことを大変重く受け止めています。
研究施設で蓄積される一つ一つのデータは、単なる学術研究にとどまるものではありません。建築物の安全性を高め、避難所や公共施設を守り、将来の地震による犠牲者を一人でも減らすための重要な基盤です。E-ディフェンスの果たす役割の大きさを、改めて身にしみて感じる視察となりました。
上尾市の防災対策につなげる
上尾市においても、首都直下地震をはじめとする大規模災害への備えは、決して先送りできない課題です。
特に、学校や公民館など避難所となる公共施設の耐震性、天井や照明など非構造部材の安全対策、家具や設備の転倒防止、災害発生後も行政機能を維持するための庁舎・インフラ対策を、継続的に検証していく必要があります。
建物そのものが倒壊しなくても、天井材や設備の落下、家具の転倒、配管の損傷などによって、人命や避難所機能が脅かされる可能性があります。「建物が残ること」だけではなく、「災害後も安全に使い続けられること」まで見据えた防災対策が重要です。
今回の視察で得た知見を、上尾市の公共施設マネジメントや避難所環境の改善、住宅の耐震化促進、地域防災力の強化につなげてまいります。
このたびの地震により被害に遭われたすべての皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、安否が確認されていない方々の一刻も早い発見、被災地域の安全確保と一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。




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