図書館はコミュニティ醸成やにぎわい創出などの役割を担うまちづくりにとって重要な施設です。近年の人口動態の変化や情報社会の進展により、図書館機能をアップデートする必要性に加え、本市の図書館本館は2024年で築43年を迎えて老朽化も顕著になっています。以上より本年8月、図書館本館の更新方針が示されました(以下リンクより閲覧できます)。
本館の老朽化や更新に対する対応状況は?
今まで本館は必要に応じて適宜、維持保全を行ってきました。例えば空調設備設置やエレベーター改修を含めた工事費用に累計約1億6千万円、施設内設備の修繕費に累計約4千600万円、PC用端末ソフトや椅子、テーブルなどの什器・備品に累計約4千万円が投資されています。加えて先述した通り、人生100年時代を迎えた各年齢層のライフスタイルごとのニーズを捉えた機能や、SDGs及びICTの発展に伴う電子化への対応を今後推進していく必要があります。
具体的にどんな施設になるの?
具体的かつ詳細な設備については、更新方針をもとにこれから具体化されていきますが、市民ワークショップの結果を踏まえると、「学習室機能の強化」「カフェなどのコミュニティスペースの拡充」など新たな付加価値を生む機能や「自動貸出返却機」「授乳スペース」など利便性・既存機能の拡充に繋がる内容も並行して検討されると考えます。
特筆すべきは、本市の財政状況や投資対効果を踏まえ、これらの機能を合わせ持つ施設を場所を変えず現本館をリノベーションすることで実現しようとしている点にあります。
リノベーション中はどうするの?
現時点では、別の場所に「仮本館」を設置する案が優勢です。小池の考えとしては、本年6月の一般質問でも触れていますが、図書館がにぎわいを創出する場であることを踏まえると、より駅に近接した立地かつ様々な行政サービス(駅前保育ステーションや各種手続きなど)との複合化を図るべきと考えます。本案については多々検討事項もありますが、本市の利便性向上には駅前周辺の快適性・滞留性・回遊性を高める必要があると考えていることから、仮本館を活用した実証実験の実現に向け働きかけを行ってまいります。
↑上尾市図書館本館更新方針より抜粋。ライフサイクルコストを見ると「リノベ型」が最もコストパフォーマンスに優れている。一方、にぎわい創出によるまち全体への波及効果も踏まえた上で具体的な計画は進めるべきだろう。
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