3月31日に告示された統一地方選。4月9日に投開票日を迎え、新人で自民党公認の 尾花 あきひと さんがトップ当選を果たしました。今まで自民党県議が不在だった上尾市。自民党が一枚岩となり勝ち取った今回の選挙で、これから何が変わるのでしょうか。
❶ 愛宕陸橋交差点の渋滞緩和
道路には、国道・県道・市道などの「区分」があります。そして、その名の通り、国道は国が、県道は埼玉県が、市道は上尾市が管轄します。上尾市は交通渋滞が頻発するエリアとして有名で、特に「愛宕陸橋交差点(旧中山道沿いヤマダ電機付近)」の渋滞は、市民生活に大きな影響を与えています。
しかし、4年以上この渋滞問題が解決されることはありませんでした。本件については、尾花あきひとさんが市議時代に、何度も議会で問題提起をしており、自民党上尾支部として、改善の要望をしています。しかし、旧中山道は道路区分上「県道」にあたります。つまり、埼玉県議が動かない限り改善に向かわないのです。今後も物流倉庫の建設が進んでいることから、旧中山道沿いの渋滞問題はさらに悪化する恐れもあります。自民県議が過半数を占める埼玉県議会に、上尾出身の自民県議が在籍することで、渋滞緩和が進むことが期待されます。
❷ 水上公園の跡地活用が促進
上尾市にある公共施設には「市がもっているもの」と「埼玉県がもっているもの」があります。2022年に惜しまれながらも閉園した水上公園は、県の所有になります。つまり、上尾市に立地しながらも、跡地の利活用は埼玉県が決定するわけです。そして、水上公園跡地には「スポーツ科学拠点施設」が整備されることが決定しています。スポーツ科学拠点施設は、「県の総合スポーツ拠点として、アスリートの育成、県民が利用しやすく健康づくりに寄与する施設」と定義されていますが、小池からも「本施設が立地している、上尾市の皆さんにとって、親しみやすく・利用しやすい施設の整備」をかねてより要望しています。県の整備スケジュールでは、令和5年度に設計を行い、令和9年度中の建設完了を目指しているようですが、上尾市民にとって利用しやすい環境整備をすすめるためには、地元出身の県議の存在が不可欠です。尾花あきひとさんが県議会の調整役を担うことで、県有施設である上尾運動公園も含めた一帯の整備が促進される可能性があります。
他にも市単独では取り組めない河川の改修や、埼玉県が35%を出資して運営しているニューシャトルの運賃改善など、主に都市整備における県議会の役割は非常に重要です。
しかし、尾花さんの訴えの通りエリアごとの人口比率でみた場合、県央エリア全体のおよそ51%の人口が上尾・伊奈地区に集中しているにも関わらず、ここ数年で県の都市整備予算は減少し続けており、地元で仕事のできる県議が不在であったことの影響があったと言わざるを得ません。これは、この先10年・20年でまちづくりを考えた際、今の子どもたちが大人になったとき、大きな問題を引き起こす可能性があります。将来のまちがどうなっていくのか想像すると、今回の県議選がいかに重要であったかが、よく理解できるのではないでしょうか。
何より、国と市の「中間管理職」的な役割を担う県議会に、地元の自民党県議が誕生したことで、国・県・市の強いパイプが形成されたことは、本市にとって飛躍の大きな一歩です。市だけでは解決できなかった課題を、市議と県議・国会議員が連携して取り組める環境を構築できたことが、この選挙の一番の成果であったと考えます。
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